2024/9/3
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足之内之事 |
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武術では能く「手之内」と云いますが、 「足之内」とは云われません。 当流では足之内と称び、 稽古しています。 足之内とは、骨で言えば、 距骨・踵骨・足根骨・中足骨 で構成される部分。 つまり、骨数で言うと、 足根骨・中足骨共に五つずつ 在りますから、全十二の骨で 成立する構造が足之内です。 更に細かく言えば、足之内には 前足之内・後足之内、 内足之内・外足之内、 表足之内・裏足之内が在ります。 此の足之内構造を如何に 構造通りに使いこなせるかが 優れた足運びの決め手ならぬ 決め足(極め足)に成ります。 キメ足とは、木目足(肌理足)であり、 キメ細やかな足の事を云います。 武術で「足捌き」と云われるのは、 この十二の足骨、趾骨まで含めると 二十六(種子骨を除く)の足骨を 構造通りに分け捌く事を伝えています。 どの様に足を運ぶのかを 問うているのではないのです。 其れは足運びであり、足捌きに非ずです。 如何なる足捌きを以て 足運びをするのかが肝要です。 「手を以てせず、足を以てせず」 古伝武術が傳えるところでありますが、 手も足も構造通りに自在に 使いこなせてこそ、其の極意は 達成されます。 其処に、古伝武術の難しさがあります。 だからこそ、稽古するのであります。 by. フィジカリストOuJi |
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