日本立腰

 
立腰体操・立腰整体で日本を元気に!
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「タテゴシ」で、日本を元氣に!
2023/12/19

bodyかphysicalか?

「立腰体操」とは何か?

「身体の根源に立ち返る体操」です。

 

より具体的に言えば、

「身体を構造通りに使えるようにする」

「身体が構造通りに使えるようになる」

体操です。

 

これは換言すれば

「“身体の在り方“を書き換える」

「“身体の在り方”が書き換わる」

ということであり、

 

神経学的に言えば

「体性神経系に変革をもたらす」

ということです。

             

              

この「身体の在り方」という

言葉・概念を僕は大事にしています。

 

「身体の在り方」とは今言ったように

”身体が構造通りにどれぐらい

使えているか?“という状態の事です。

 

身体の使い方、身体操作という

ワードはよく用いられますが、

「身体の在り方(physical state)」

は使われません。

 

心の世界では

「心の在り方(state of mind)」

とよく言われますが、

身体の世界では言われません。

 

理由は身体は目に見える産物で

心は目に見えない産物であると

単純に思われているからです。

 

だから、身体の方はどうしても

“使い方”に傾倒しやすい。

 

しかし、身体の大半は実は

目には見えません。

 

見えているのは

表面の皮膚や毛だけ。

 

皮膚の奥にある筋肉や骨、

神経、血管、血液、内臓は

もちろん解剖すれば

物理的には目視で確認できますが、

 

僕たちは生きる限り、

自分の身体を解剖できませんので、

身体の中は目では見ることはできません。

 

不可視だから物理的に

存在しないわけでもないし、

物理的に存在するモノが全て

可視の産物でもありません。

 

身体の中でやり取りされている

情報やガス交換も不可視ですし、

細胞も顕微鏡がなければ見られません。

 

更に身体の構成要素である

最小単位の原子→素粒子というレベルになると、

心や意識の世界と同じになっていきます。

 

だから、身体の大半は目には見えない。

 

そんな身体を英語では

【physical】と言います。

 

                

身体と言えば【body】ですが、

僕の専門は【body】ではなく

【physical】です。

 

【body】【physical】の違いを

ザックリ言うと、

身体の外面内面かの違い。

 

【body】身体外面

【physical】身体内面まで

をも含む概念です。

 

つまり、目で見てすぐに

理解することができるか否かが

【body】【physical】の違いです。

 

【body】パッと外見を見て

分かる肉体のこと。

 

つまり、肉眼で見て分かる身体

【body】と言います。

 

それを競い合う究極の競技が

bodybuildingです。

 

                      

一方、身体の中身を表すのが

【physical】です。

 

つまり、肉眼で見て分からない

重要な身体の部分、内面を指す言葉が

【physical】になります。

 

例えば、“physical training”

肉眼では把握できないけど、

身体の内面を良くする“training”である

という意味です。

 

だから、“physical”は、

主に身体の内面を示す場合に使用します。

 

しかし、内面と言っても

精神・メンタル・マインドを表すのではなく

 

あくまでも“身体”内面を

表す言葉が【physical】です。

 

【physical】“物理的な”

という意味を持つので、

物質としての身体の

中身・内面を示しています。

 

ここに僕が自らを

“フィジカリスト(physicalist)”

と名乗る大きな理由があります。

 

                   

この【body】【physical】の違いは

古来日本ではそれぞれ【体】【身】

と表現しました。

 

つまり、「」とは

【physical】&【body】という意味で、

身体内面外面双方を表す言葉になります。

 

「体の使い方」という語は

江戸時代以前は“身のこなし”と言いました。

 

「体の使い方」「身のこなし」では

だいぶ語感も違うのが分かると思います。

 

「身のこなし」

“身体の運びや振る舞い、身体の動き”

“その場に適応した身体の動かし方”

 

類語としては、

立居振舞い・振舞い・身振り・身なり

素振り・佇まいなどがあります。

 

漢字では「身の熟し」と書きます。

 

「熟(こな)す」とは

・果実が十分に成長する
・物事が十分な状態になる
・技芸などが練達する。習熟・熟練する

 

という事で、要するに

「この上ない」という事です。

 

更に「こなす」の語源を紐解くと、

「粉にす」から来ています。

 

「身を粉(こ)にする」

「粉骨砕身」という言葉があります

 

「身を粉にする」とは

・脇目も振らずひたすらに働くこと

・自分の身体を粉々に細かく

 砕くようにしてまで働くこと

 

                  

「粉骨砕身」とは

・骨を粉にし身を砕いて力の限りを尽くすこと。

・骨身を惜しまず全力を尽くして事に当たること。 

 

という意味です。

 

                   

「こなす」には、

与えられた物事などを処置して、

責任を果たすという意味もあります。

 

即ち、

 

「身のこなし」という語には

“〇〇のために”という目的が隠されています。

 

「体の使い方」一人称を表し、

「身のこなし」二人称〜三人称を表す語です。

 

「身のこなし」には

“〇〇のために”という目的・

使命・役割が内包されています。

 

即ち、「身のこなし」とは、

 

その場その場に応じて、

ある目的・使命を果たすために

力の限り身体内面を最適に使いこなす事

 

という意になります。

 

               

このように、

「身のこなし」と「体の使い方」は

全く違う意味で、「身のこなし」には

「身体の在り方」が内包されている

ことが分かります。

 

                 

しかし、もっと「身体の在り方」

表す言葉が日本語にはあります。

 

それが、

 

・ふるまい(振舞い)

・いずまい(居住まい)

・たたずまい(佇まい)

 

               

「ふるまい」とは

事を行う様子や態度、

行動や動作の仕方・挙動ということ。

 

つまり、単なる行動を示すのではなく、

その行動によってどんな

空気がもたらされたか?

行動以前に醸し出される空気までをも

含む言葉が「ふるまい」です。

 

「ふるまい」の「ふる」は

“振る(震る)”であり、

これは「清める」という意味です。

 

つまり、「動くと場や空間が清まる」

ことを「ふるまい」と言います。

 

昔の日本人が大切にしたのは、

見かけ上の礼儀正しさやしぐさではなく、

空間を清らかにできるかどうか

だったことがこの言葉から判ります。

 

この「ふるまい」という言葉から

更に“所作動作”を取っ払った

より深い言葉が「いずまい」「たたずまい」です。

 

「いずまい」とは

座っている様子・姿勢・態度

 

「たたずまい」とは

立っている様子・姿勢・態度。

そこにあるものの有り様、

醸し出す雰囲気・風格

 

昔の日本人は

ただ座っている、立っているだけの

その在り方で、その人の人となりを

判断しました。

 

所作動作以前に

どんな空気を発しているか?

 

表面上の動作や形ではなく、

それによって生まれるその人の

周囲に漂う空気感や雰囲気を表す言葉

「いずまい」「たたずまい」です。

 

昔は「姿勢を正す」とは言わず、

「居住まいを正す・直す」

「佇まいを正す・直す」と表現しました。

 

                 

因みに、

 

・ふるまい

・いずまい

・たたずまい

 

「まい」“舞“で、

「まわる」という意味を持ちます。

 

「振舞」とは“振って回る“こと。

古来、日本でも身を振って回して

舞い踊ってきました。

 

身に振動を起こし、回ることで

その身の中心に軸=御柱を立て、

 

身に御柱を立てることで

身を振り、回してきたのが日本人。

 

「振動しながら回っている」とは

まさに素粒子の構造そのものに思えます。

 

                 

“動く浮世絵“と謳われた

日本舞踊の武原はん氏は舞台に登場した

その有り様、佇まいだけで

人の心を打ったと言われます。

 

舞い始めて凄い!ではなく、

舞う以前の立ち姿だけで

人々を魅了しました。

 

そんな深い世界を内包するのが

「身体の在り方」

 

その「身体の在り方」

ダイレクトに鍛錬・開発する

のが身体開発で、その専門家こそが

フィジカリストです。

 

「佇まい」や「醸し出す雰囲気」と言うと、

心や気の世界に傾倒しがちになります。

そうなるといき過ぎれば何でも

言いたい放題になってしまいます。

 

だから、僕は物理的身体

徹底的にこだわっています。

 

その佇まいは物理的身体が

どう使われる状態であるから

醸し出されるのか?

 

武原はんさんの舞台に立つだけで

醸し出されるあの雰囲気は、

どんな「身体の在り方」がそうさせるのか?

 

それを紐解くのが僕の仕事であり、

使命でもあります。

 

「身体の在り方」という軸ができると、

「体の使い方」というテクニックに

惑わされなくなります。

 

・このトレーニングは身体に良いか?

・この履き物は身体に良いか?

・これをすると身体は良くなるか?

・これは健康に良いか?

 

と言った質問はこれまで

ずっとされてきたと思いますが、

 

答えは

 

「どんな身体の在り方の人が

 それをやるかによる」

 

という事になります。

 

                           

「体の使い方」が有効なのは、

その「体の使い方」によって

「身体の在り方」に変革が起きた時のみです。

 

剣術アカデミーでは、

直接在り方を変革させますが、

使い方から入って在り方を

変革させる方法も伝授しています。

 

               

これから、「身体の在り方」という

言葉とその考え方が普及していくはずです。

 

僕も来年は更に

「身体の在り方」という概念を

より世に浸透させようと思っています。

 

                   

見た目の【body】

より良くするのがボディメイクですが、

 

身体の中身=【physical】を開発して

機能をより良くするのが

「フィジカルメイク」です。

 

「フィジカルメイク」をする

専門家の「フィジカルメイカー」

来年は増えることでしょう。笑

 

「身体開発」とはそのまま英訳すれば

”physical development“

 

身体開発だけの専門家

”physical developer

(フィジカルディベロッパー)“

 

それら全てを包摂する存在が

【physicalist(フィジカリスト)】です。

 

                

by. フィジカリストOuJi

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