兎跳び【入門】
ー 失われた原初の跳躍を、いま取り戻す。
「兎跳び」と聞いて、どのような運動を思い浮かべるでしょうか。
深くしゃがんだ姿勢から、脚力を使って何度も前へ跳び続ける。
昭和の部活動や根性論と結びつき、「膝を壊す危険なトレーニング」
という印象を持っている人も少なくありません。
しかし、ここで一度問い直します。
問題だったのは、本当に「兎跳び」という運動そのものだったのでしょうか。
同じように跳んで見えても、身躰内部で何が起きているかによって、
その運動は大きく異なります。
兎跳び【入門】では、従来のイメージをそのまま肯定するのでも否定するのでもなく、
「跳ぶ」という運動そのものを身躰構造から見直します。
◆兎跳びを「脚力の運動」にしない。
跳躍というと、一般には脚の力で地面を蹴り、身体を上方あるいは
前方へ運ぶ運動として理解されます。
そのため、より高く、より遠くへ跳ぼうとすると、脚へ強く力を入れ、
地面を強く蹴ろうとしやすくなります。
兎跳びでも同じです。
膝を深く曲げた姿勢から、大腿部の筋力を使って身体を持ち上げる。
その動作を何度も繰り返せば、運動が特定の部位へ集中することがあります。
しかし、人間の身躰には、膝だけがあるわけではありません。
足部があり、大腿骨があり、寛骨があり、仙骨があり、脊椎がある。
さらに上肢を含めた全身の構造があります。
それらは、跳躍の瞬間に何をしているのか。
兎跳びを研究するなら、そこまで見なければなりません。
◆「膝を使う」ことと、「膝だけで跳ぶ」ことは違う。
兎跳びを行えば、当然、膝関節も運動します。
したがって、膝を使わないことを目指すわけではありません。
問題になるのは、跳躍に必要な運動を膝周辺だけに
集中させていないかということです。
足部、大腿骨、寛骨、骨盤、脊椎を含め、本来運動へ参加し得る構造が
十分に動かず、一部の関節だけで大きな仕事を引き受ければ、
その部位にかかる負担も変わります。
だから、単純に「膝を曲げるな」「膝を使うな」と考えるのではない。
一回の跳躍の中で、全身のどの構造が、
どのように運動へ参加しているのかを見ます。
◆地面を蹴る前に、重力を見る。
跳ぶためには、地面との関係があります。
そして人間は、常に重力下で運動しています。
それにもかかわらず、跳躍になると
「重力に逆らって身体を持ち上げる」という発想だけになりやすい。
兎跳び【入門】では、重力を単なる抵抗として扱いません。
身体を落とすことと、そこから跳躍が生じることは切り離されていないからです。
力任せに地面を蹴り、筋力だけで身体を持ち上げるのではなく、
重力下にある身躰がどのように運動すれば跳躍が成立するのかを実践から學びます。
◆脱力とは、「何もしない」ことではない。
「力を抜いて跳ぶ」と聞くと、力を使わずに
跳ぶような印象を受けるかもしれません。
しかし、脱力とは、身躰からすべての力を消してしまうことではありません。
不要な力によって構造を固定しないこと。
必要な構造が必要なだけ動ける状態を保つこと。
身体を固めてから一気に力を出すのではなく、複数の構造が運動へ参加できれば、
一箇所だけに頼らず跳躍を成立させることができます。
力を抜くことそのものを目的にするのではなく、構造が動けるから、
余計な力を必要としない。
兎跳びにおける脱力を、その身躰構造から扱います。
◆全身骨の「互動」で跳ぶ。
一つの骨が動けば、隣接する構造との関係が変化します。
大腿骨が動けば、寛骨との関係が変わる。寛骨が動けば、
仙骨や脊椎との関係にも変化が生じる。
そして、それぞれの運動は孤立しているわけではありません。
フィジカリストOuJi身躰構造學では、
複数の構造が互いに動き合うことを「互動」と呼びます。
兎跳びも、この視点から研究します。
脚だけを強くして跳ぶのではなく、
全身の構造が互動する中で、一つの跳躍を成立させる。
ここに、兎跳びを身躰構造から見直す重要な意味があります。
◆「跳び方」を覚えるのではない。
本講座の目的は、理想的な兎跳びのフォームを一つ提示し、
それを真似できるようにすることではありません。
同じ形に見えても、膝周辺へ運動を集中させている場合と、
全身の構造が運動へ参加している場合とでは、中身が違います。
だから見るべきなのは、外から見える形だけではありません。
自分は、どこで跳んでいるのか。どの構造が動き、どこが一塊になっているのか。
沈む時と跳ぶ時に、構造間関係はどのように変化しているのか。
それを自分自身の身躰で観察しながら、「跳ぶ」という運動を構造から再構築する。
兎跳び【入門】は、そのための入口です。
◆なぜ、いま兎跳びなのか。
兎跳びは、一時代のトレーニングとして片づけられがちな運動です。
しかし、そこで行われている「しゃがんだ状態から跳躍する」
という運動そのものまで消えたわけではありません。
人間は跳びます。
スポーツでも、武術でも、日常のさまざまな場面でも、
地面との関係を変えながら身体を移動させます。
ならば、兎跳びを「昔やっていた危険な運動」という評価だけで
終わらせるのではなく、一つの身躰運動として、もう一度研究する余地がある。
何が問題だったのか。
どこへ運動が集中していたのか。
全身の構造が参加すれば、跳躍はどう変わるのか。
その問いから、兎跳びを再検討します。
◆兎跳び【入門】で學ぶこと
本講座では、兎跳びを脚力鍛錬として反復するのではなく、
一回の跳躍を構造から研究します。
沈み込みから跳躍へ移る際の身躰構造、足部・大腿骨・寛骨・骨盤・脊椎を含む
全身の関係、重力との関わり、脱力、そして複数の構造が一つの跳躍に参加する互動。
これらを実践しながら、自分が現在どのように跳んでいるのかを知り、
そこから「跳ぶ」という運動をつくり直していきます。
筋力を否定する講座ではありません。
筋力だけでは説明できない「跳躍」を、身躰構造から研究する講座です。
フィジカリストOuJi身躰構造開發
集中動画セミナー
『兎跳び【入門】』
かつて知っていた兎跳びを、そのまま復活させるのではない。
「危険だからやらない」で終わらせるのでもない。
兎跳びという運動に、実際に何が起きているのかを研究する。
膝だけに運動を集中させず、重力下にある全身の構造を
使って跳ぶとはどういうことなのか。
失われた原初の跳躍を、身躰構造からもう一度つくり直す。
それが、兎跳び【入門】です。
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