フェイントについて by.フィジカリストOuJi
球技や格闘技では
「フェイント」という
テクニックが使われます。
フェイントとは
相手を惑わせるためにする動作
のことです。
サッカーやバスケでも
このフェイントを使うことで、
相手を抜こうとします。
しかし、このフェイントという
テクニックに頼る限り
二流・三流レベルにしかいけません。
「どうしたらサッカーの
フェイントが上手くなりますか?」
という質問がありました。
答えはフェイントのことなんか
スッカリ忘れ去ることです。
フェイントを掛けようなんて
意識しないことです。
フェイントなんか
ないと思うことです。
球技でも格闘技でも
一流の選手ほど、
フェイントを使いません。
なぜならば、使う必要がないからです。
二流・三流選手ほど
フェイントを多用します。
またたとえ一流選手が
フェイントを使ったとしても、
筋肉レベルで見れば、
同じフェイントでも使っている筋肉が
全く違っていたりします。
二流・三流選手ほど
相手をダマすトリックを使わないと
サッカーやバスケであれば相手を抜けないし、
格闘技であれば相手に突きや蹴りが
当たらないからフェイントを多用するのです。
でも、そういった小手先芸は、
一流選手には全く通用しません。
フェイントとは「小手先芸」
の最たる例なのです。
格闘技でも弱い選手ほど、
自分が動けない身体であることを
隠すために、トリッキーに動き回ります。
一流選手は
そんなことはしません。
普通に動いています。
その「普通に動いている」の
“普通”が、一流なのです。
この“普通”が一流とそれ以下を分けます。
なぜフェイントを使わないと
相手を抜けないのか?
相手に当たらないのか?を
知る必要があります。
自分が動けない身体だから、
フェイントに頼わざるを得ないのです。
「動ける身体」になることです。
それだけでサッカーや
バスケであれば普通にドリブルして
相手を抜けるようになります。
格闘技であれば普通に動いて
相手に当たるようになります。
かつてのマイケル・ジョーダン
のような超一流選手は、
普通の動き自体が二流・三流の
選手にとっては〝フェイント〟です。
普通に動いているのに
相手は惑わされるのです。
自分の〝動き〟の認識の中にない
〝動き〟だから、相手には
「見えない動き・消える動き」
になるのです。
フェイントは、こっちに行くと
見せかけておいて、あっちに行くという
単純なテクニックです。
つまり、相手にはこっちに来ると
予測させておいてその予測を外す、
予測の逆を突くワザです。
この〝見せかけのワザ〟は
サッカーやバスケであれば、
日本では通用しても世界では通用しません。
〝あっち〟か〝こっち〟かという
二者択一的フェイントを使うのが
スポーツで言えば三流選手です。
二流の選手は、これに〝そっち〟
が加わって三者以上の選択肢を用意できます。
あっちに行くかもしれないし、
そっちに行くかもしれないし、
はたまたこっちに動くかもしれない…
ということです。
一流以上になると、もはやどこに
行くのか分かりません。
次の瞬間、どこに動くのか、
皆目見当もつかないのが超一流選手です。
それは言い方を換えれば、
〝存在自体がフェイント〟
のようなものです。
一流選手ほどフェイントを使わないのですが、
相手からはフェイントをかけられたように
映るほど、奇想天外な動きなんです。
昔のマイケルジョーダンや
マラドーナはそういう選手でした。
彼らもフェイントらしき
動きはすることもありますが、
多用しませんし、彼らよりも
フェイントが上手い選手は何人もいたのです。
フェイントにも身体の動きやボール、
あるいは目線を利用したものもありますが、
一流選手ほどそれを使わないし、
一流選手には通用しません。
サッカーやバスケであれば、
二流・三流選手が一流選手に
フェイントをかけようと身体を
動かしている時はボールを奪われます。
逆に、ボールを動かしている時は
身体の動きをブロックされるのです。
相手が同じ二流・三流選手
であれば、通用する場合もあります。
フェイントをかけようと
手足をバタつかせている時に、
二流・三流選手はその手足の動きに
惑わされるので、抜かれることもあります。
逆に、ボールを動かしている時は
ボールばかり追っているので、
身体の動きをディフェンス
できずに抜かれることもあるのです。
いかに、〝動かざるを観るか〟です。
どんなに素早いフェイントを
かけているつもりでも、
ボールもしくは身体が止まる瞬間が必ずあります。
一流選手はその動きが止まった
瞬間を見て、ディフェンスあるいは
オフェンスするのです。
二流・三流選手ほど動いている
ところにばかり目を奪われます。
手品でも動いている所ではなく
動いていない所に注目すると、タネが解ります。
でも、超一流のマジシャンは
動いていない所がないと言っていいほど、
常にすべてが均等に動いています。
これがスゴイのです。
多次元的な動きだと、
相手は解らないんです。
動いている所と動いていない所が
ハッキリすれば、白と黒のコントラスト
がハッキリするので解るのです。
でも、ぜんぶが均等に動かれると、
もう、お手上げです。
スポーツでも一流選手ほど
身体のすべてが動いています。
フェイントはほとんどが手足を
動かすテクニックです。
ボクシングでもダッキングして
身体を沈めたりしますが、
それでも足ばっかり使っています。
こういう動きは読まれやすいのです。
空手やキックボクシングでも
目線を下に落としておいて、
相手の顔面めがけてハイキックを蹴る
フェイントがあります。
これも一流には通用しません。
目線を下に落とした瞬間に
一発でやられます。
それが一流の動きです。
フェイントは小手先芸と言った通り、
手足をムダに動かすものです。
だから、フェイントの練習をしていると、
ドンドン動けない身体になります。
サッカーやバスケが下手になります。
格闘技だと弱くなります。
人は、自分の身体が動けなくなると
あらゆるフェイントを使い出します。
小手先芸になり、
ダマしのテクニックに走り出します。
どのスポーツでも自分の身体が
動けなくなってくると
「心の重要性」ばかり語るようになり、
相手を“心理戦”に持ち込もうとします。
これはスポーツに限らず
どの分野でも同じです。
日本伝統の古流武術の世界でも、
精神論ばかりが強調讃美されてきました。
でも、武術はそもそも精神論ではなく、
身体を使った芸術であり、競技です。
ビジネスの世界でも小手先芸的
フェイントが多用されています。
フェイントは言わば
〝見せかけのワザ〟です。
その〝見せかけ〟が通用しない、
良い時代が来ます。
本物だけが通用する
一流の時代です。
「いかに見せかけるか」
に偏り過ぎているビジネスが多いのです。
見せかけのテクニックが上手なだけで
中身の伴わないビジネスや人が増えています。
〝見せかけ〟ばかりに
頭を使うのはおかしいのです。
中身がない証拠です。
中身がシッカリしていれば、
過剰に見せかける必要もありません。
素のままで勝負できます。
時代は進んでいます。
動いています。常に動いています。
年々、人は賢くなっています。
あらゆる騙しが通用しなくなります。
また、あなたもそんな小手先芸・
フェイントにダマされる人にならないで下さい。
そのために自分自身が
一流の身体を目指すことです。
すごい動きよりも、当たり前の動きを
当たり前にできるようになることです。
どの分野でも一流と二流以下を
分けるのは「身体」です。
身体の動きが違うのです。
スポーツであれば自由自在に動ける
自由度の高い身体を手にすることです。